ASBJ 企業会計基準委員会

第28回企業会計基準委員会議事要旨

日時 2003年3月11日(火) 13時30分~15時30分
場所 (財)財務会計基準機構 会議室

議題

審議事項

  1. 来期事業計画(案)及び予算(案)について 【非公開】
  2. 実務対応報告「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い(案)」について 【議決】
  3. 実務対応報告「種類株式の貸借対照表価額に関する実務上の取扱い(案)」について 【議決】
  4. リース会計専門委員会における検討状況について

報告事項

  1. IASB会議報告及び基準諮問会議(SAC)の報告について
  2. IASB公開草案第2号「株式報酬」についてのコメント
  3. 日本公認会計士協会における「金融商品会計に関するQ&A」の改正について

議事概要

(1)板橋研究員より、実務対応報告「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い(案)」について、本実務対応報告公開草案に対するパブリック・コメントの内容と対応案の説明がなされた。

審議の後、採決が行われ、字句等の修正に関しては、委員長に一任の上、出席委員11名全員の賛成により、原案を公表することが承認された。

本実務対応報告の内容については「実務対応報告第9号『1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い』の公表」をご覧下さい。

各委員の主な発言は以下の通り。

  • 「本実務対応報告Q5の『税金費用』という表現がわかりにくい。」との意見があり、「本用語について補足的な説明をするように修正する。」ことが確認された。

(2)秋葉専門研究員より、実務対応報告「種類株式の貸借対照表価額に関する実務上の取扱い(案)」について、本実務対応報告公開草案に対するパブリック・コメントの内容と対応案の説明がなされた。

審議の後、採決が行われ、字句等の修正に関しては、委員長に一任の上、出席委員11名全員の賛成により、原案を公表することが承認された。

本実務対応報告の内容については「実務対応報告第10号『種類株式の貸借対照表価額に関する実務上の取扱い』の公表」をご覧下さい。

各委員の主な発言は以下の通り。

  • 「Q2の(1)、(2)の文章表現は、市場価格のある株式のうち子会社株式と関連会社株式を本実務対応報告の適用外としているとの誤解を招く恐れがあるので、表現を修正すべきではないか。」との意見があり、「子会社株式及び関連会社株式も網羅するような表現に修正する。」ことが確認された。
  • 「種類株式における投資損失引当金の取扱いについて触れる必要はないか。」との質問について「投資損失引当金の取扱いは『監査上の取扱い』において示されている内容であり、本実務対応報告では言及しないこととした。」との説明がなされた。

(3)小賀坂専門研究員より、所有権移転外ファイナンス・リースに関する会計処理についてリース会計専門委員会において検討された「具体的な方策の検討」の説明がなされ、その後、意見交換が行われた。

(4)樋口専門研究員より、2月19日~21日に開催されたIASB会議及び2月24日~25日に開催されたSAC会議について報告がなされた。今回のIASB会議では、企業結合(第2フェーズ)、業績報告、統合化、収益認識、IAS改善プロジェクト、IFRSの適用初年度の取扱い及び保険会計について議論が行われたこと等が報告された。

本会議の議事については「第21回 IASB会議議事概要」及び「第6回 SAC会議議事概要」をご覧下さい。

(5)荻原専門研究員より、IASBより公表された公開草案第2号「株式報酬」に対するコメントについて説明がなされた。本コメントは国際対応専門委員会にて検討され、3月7日にIASBに提出されている。
本コメントの内容については「IASB公開草案「株式報酬」に対するコメント(公開予定)」をご覧下さい。

(6)加藤委員より、現在、「金融商品会計に関する実務指針」及び「金融商品会計に関するQ&A」に盛り込まれていない「満期償還日まで定期的に元本の償還が行われる債券に係る償却原価法の計算方法」について、本件はQ&Aのメンテナンスと考えられるため日本公認会計士協会にて検討を行う旨の報告がなされた。

以上