ASBJ 企業会計基準委員会

IFRS財団評議員会が、ISSBのジュネーブでの新拠点を含む5か年計画を発表

2026年8月18日

    IFRS財団評議員会は、本日、IFRS財団が高品質のIFRS基準を通じてグローバル資本市場に貢献する能力を強化する一連の戦略的な取組みを発表した。

    • 国際会計基準審議会(IASB)と国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の両方についての5か年の運営及び財務計画の承認
    • ISSBの複数拠点モデルを強化するためのスイスのジュネーブにおけるISSB事務所の2027年中の開設
    • これまでに発表していた評議員会の決定を成文化するIFRS財団の「定款」の的を絞った修正案の公表(2026年11月16日までコメント募集のため公開)

    運営及び財務計画は、IASBとISSBの5年にわたり予測される個別の資金調達及びリソース確保の必要についてのレビューに基づいて、長期的な財務レジリエンスに向けての進捗状況及び道筋を示している。

    IASBの将来に向けての資金調達に関する承認された計画

    IASBの資金調達計画は、IFRS会計基準の幅広い国際的受容を反映し、より多様化した耐久性のある資金調達基盤への必要性に対処し、IFRS財団の最近の変革プログラムから得られた効率性を織り込んでいる。

    財政的貢献を確保するためにすべての採用する法域と協力することに加えて、IFRS財団は、基準から便益を受ける資本市場参加者からの貢献を求め、IASBの知的財産についてのライセンス供与を拡充する。

    この計画は責任分担の原則に依拠している。すなわち、不可欠の資本市場インフラストラクチャ―としてのIFRS基準から便益を受ける人々は、その開発及び維持管理に貢献する責任を有する。

    この計画は、IASBの主として単一拠点のモデルを確認し、長期の安定的な資金調達計画が導入される中で、IASBの累積積立金を当該積立金が保有されている目的と整合的に短期的に使用することを認める。

    ISSBの複数拠点モデルの拡充

    すでに、45以上の法域がISSB基準を使用しようとしている。2027年までに、18の法域における企業が報告書を公表することになる。

    ISSBのための資金調達は、既存の資金調達の取決め及び稼得収益の流れのほかに、ISSBが2031年までの優先事項を提供するためのリソース確保の道筋を提供するものとして確保されている。この地点から、ISSB基準の採用が成熟するにつれて、ISSBはより耐久性のある長期的な資金調達モデルに移行する。

    シードファンディングのおかげで、ISSBは2021年の創設以来、採用を促進し適用のための対応能力を構築するために複数拠点モデルを使用してきた。そうした資金調達の取決めは、ISSBが北京、フランクフルト、モントリオール及び東京を含む主要拠点におけるプレゼンスを確立することを可能にしてきた。

    評議員会はこのモデルを再確認し、ISSBの拠点として機能する事務所をジュネーブに設置することによって当該モデルを拡張する。ドイツにおけるISSBの成功したプレゼンスを基礎として、ISSBのフランクフルト事務所はISSBのEUとの接触のためのハブとして活動し続ける。ISSBの事務所のそれぞれが、ISSBが戦略を提供することを可能にする主要な機能を引き続き提供することになる。

    皆様の意見を:「定款」の的を絞った修正案

    評議員会は、公開協議のために、「定款」の的を絞った修正案も公表した。定款はIFRS財団の目的、ガバナンス構造及びデュー・プロセスの要求事項を示すものである。

    修正案は、IASBとISSBの人数を徐々に削減するという評議員会の決定を運用可能にするものである。評議員会はそれぞれの審議会が2028年から10名のメンバーで構成されると見込んでいる。評議員会は、地理的に多様でバランスの取れた審議会のメンバー構成を、専門的経歴、技量及び視点の適切な多様性とともに維持することに重点を置き、両審議会が引き続きIFRS財団の使命を効果的に果たせるようにする。

    新しい指導部チーム

    本日発表は、スティーブン・マイヨールIFRS財団評議員会次期議長、サム・ウッズIASB議長及び就任予定のIFRS財団マネージング・ディレクターのローラ・フォルツァニの選任に続くものである。

    ISSBのリーダーシップとともに、彼らは5か年計画の遂行に責任を負い、IFRS財団が高品質のIFRS基準を通じて資本市場に透明性、説明責任及び効率性を引き続きもたらすためのリソースを有するようにする。

    IFRS財団評議員会のエルッキ・リーカネンは次のように述べた。

    「我々の5か年の運営及び財務計画は、IFRS財団とその審議会がグローバル資本市場にとって不可欠な高品質の基準を提供する能力を備えることを確保するのに役立つ。評議員会を代表して、私は、IASBとISSBの重要な業務に資金を提供する現在及び将来のすべての人々にお礼を申し上げる。

    また、出資者の皆様(北京、フランクフルト、モントリオール及び東京における出資者を含む)に、ISSBの旅が始まった際に支援をいただいたことに感謝している。さらに、ISSBの拠点としてジュネーブに新しい事務所を設置するにあたり、この次のフェーズについて、スイス及びジュネーブの当局及び民間の寄贈者のほか、慈善行為からのものを含む信任及び支援を非常にありがたく思っている。」

    ISSBのエマニュエル・ファベール議長は次のように述べた。

    「スイスが、我々の新しいジュネーブ事務所を通じて、我々のグローバルネットワークに参加することに感動している。持続可能な金融の主要な国際的ハブ及び多国間協力の比類のない中心地として、ジュネーブは我々の業務のための自然な生態系である。

    リソース及びサプライチェーンへのアクセスが、高まる地政学的な不確実性、気候事象並びにその他の新たなサステナビリティ関連のリスク及び機会の中で試練を受けている。今やかつてないほどに、資本市場は企業が自らのレジリエンスを投資者に伝えるためのグローバルな言語を必要としている。この作業を継続的な支援を通じて可能にして下さっているすべての人々に心から感謝している。」

    IASBのリンダ・メゾン=ハッタ―副議長・議長代行は次のように述べた。

    「IFRS財団の5か年計画は、IASBがこの期間中に利用可能なリソースについての明瞭性を提供する。我々が優先事項を遂行し新議長の下で将来のアジェンダの検討を開始する中でそれに従って計画をする助けとなる。」

    追加的な情報:

    • 評議員会は、IFRS財団のガバナンス、戦略並びにIASB及びISSBの監督に責任を負っている。IFRS基準はIASB(IFRS会計基準)及びISSB(IFRSサステナビリティ開示基準又は「ISSB基準」)によって独立に設定される。
    • 5か年計画は次の内容となっている。
    • IFRS財団の変革プログラムを通じてすでに導入されている変更を統合している。当該プログラムは2024年に開始されており、その目的は、IFRS財団の効率性及び有効性を向上させ、適切な長期的リソースを確保し、利害関係者の要望をその提供のために必要となる人的及び財政的なリソースと合致させることである。
    • 2027年から2031年に慈善団体、各法域及びその他の拠出者からISSBに約束されている資金提供が、ISSB基準の採用が成熟するにつれて、ISSBの当初のシードファンディングと長期的な資金調達モデルとの間の移行にどのように役立つのかを示している。
    • 財政的貢献についての情報はIFRS財団の2026年の年次報告書において示されることとなる。2025年の年次報告書へのアクセスはこちら。
    • IFRS財団は、ISSBのジュネーブ事務所が2027年の中ごろに開設されると見込んでいる。ISSBのモントリオール事務所は、ジュネーブとバランスを取りつつ、引き続きISSBの主要機能の実施地となる。ISSBのそれぞれの事務所は、引き続き、ISSBが戦略を遂行することを可能にする主要機能を提供し、フランクフルトがISSBとEUとの接触のためのハブとなる。
    • 「定款」の修正案は、審議会の人数、審議会メンバーの地理的配分、審議会メンバーの属性及び議決の取決めを扱っている。

    以 上


    公開草案「IFRS財団『定款』の的を絞った修正案」の日本語訳は以下からダウンロード可能です。この翻訳は、企業会計基準委員会スタッフが参考のために作成したものです。ご利用にあたっては、必ず原文をご参照ください。

    なお、本資料はPDFファイルのみでの提供ですので、あらかじめご了承ください。

    公開草案「IFRS財団『定款』の的を絞った修正案」