ASBJ 企業会計基準委員会

IASBが金融商品についての分類及び測定の要求事項の狭い範囲の修正を公表

2024年5月30日

国際会計基準審議会(IASB)は、本日、IFRS第9号「金融商品」の分類及び測定の要求事項の修正を公表した。当該修正は、要求事項の理解可能性及び一貫性を高めることによって会計実務の不統一に対処するものとなる。「金融商品の分類及び測定の修正―IFRS第9号及びIFRS第7号の修正」をご覧いただきたい。

これらの修正は、2022年の当該会計基準書の適用後レビューからのフィードバックに対応するものであり、利害関係者が懸念を示した領域又はIFRS第9号の公表後に新たな論点が生じた領域における要求事項を明確化している。

これには次の内容が含まれている。

  • 環境、社会及びコーポレート・ガバナンス(ESG)並びに類似の要素を含んだ金融資産の分類の明確化 ― ローンのESG連動要素は、当該ローンが償却原価で測定されるのか公正価値で測定されるのかに影響を与える可能性がある。利害関係者は、そのようなローンを契約上のキャッシュ・フローの特性に基づいてどのように測定すべきかを決定する方法について質問した。実務の不統一の可能性を解消するため、この修正は、そのようなローンに係る契約上のキャッシュ・フローをどのように評価すべきかを明確化している。
  • 電子送金システムを通じての負債の決済 ― 利害関係者は、電子送金システムを通じての金融資産又は金融負債の決済にIFRS第9号の認識の中止の要求事項の適用における困難を強調した。この修正は、金融資産又は金融負債の認識の中止が行われる日を明確化している。IASBは、特定の要件が満たされる場合に、企業が決済日に現金を引き渡す前に金融負債の認識の中止を行うことを認める会計方針の選択肢を開発することも決定した。

これらの修正とともに、IASBは追加の開示要求も導入した。その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものに指定された資本性金融商品及び条件付の要素(例えば、ESGに連動した目標に結び付けられた要素)を含んだ金融商品に対する投資に関して投資者にとっての透明性を高めるためである。

アンドレアス・バーコウIASB議長は次のように述べた。

「ESG連動要素を含んだローンはますます一般的になってきている。IASBはそうした金融商品の測定を適時に明確化するよう求めた要望に対応した。

企業が支払システムの潜在的な影響を発効日に間に合うように評価することも重要である。」

この修正は2026年1月1日以後開始する事業年度に適用される。

以 上