ASBJ 企業会計基準委員会

IASBが、通貨が交換可能でない場合の会計処理の要求事項を示す

2023年8月15日

国際会計基準審議会(IASB)は本日、IAS第21号「外国為替レート変動の影響」の修正を公表した。通貨が他の通貨と交換できない場合に、より有用な情報を財務諸表において提供することを企業に要求するものである。

この修正は、通貨間の交換可能性の欠如の会計処理における実務の不統一に関する利害関係者のフィードバック及び懸念に対応するものである。この修正は、外国為替レート変動の影響についての会計処理の要求事項で従来は扱われていなかった事項に対処することによって、企業及び投資者の助けとなる。

これらの修正は、通貨が他の通貨と交換できるかどうかの評価、及び、交換できない場合に使用すべき為替レート及び提供すべき開示の決定において一貫したアプローチを適用することを企業に要求することになる。

リンダ・メゾン=ハッターIASB副議長は、次のように述べた。

「これらの修正は、会計基準における空白を埋めるものである。通貨が他の通貨と交換できるかどうかの評価、及び交換できない場合に使用すべき為替レートについての見解の不統一は、企業の財務諸表において重要性がある相違を生じさせる可能性がある。この修正は、投資者に提供される情報の有用性を改善するであろう。」

この修正は2025年1月1日以後開始する事業年度に適用される。早期適用は認められる。

新しい要求事項及びそれらがもたらす便益についてのさらに詳細な情報については、このウェブサイトをご覧いただきたい

IFRS Digitalの購読者及びIFRS Digital and Printの購読者は、当該文書をIFRS Accounting Standards Navigator及び交換可能性の欠如のプロジェクトのページからダウンロードできる。

この修正は2024年3月にIAS第21号及びIFRS第1号に統合され、その時点で無料のウェブサイト登録で利用者に公開される。

以 上