ASBJ 企業会計基準委員会

IASBが2つの新しいIFRS会計基準書に関する技術的作業を完了

2023年7月26日

国際会計基準審議会(IASB)は本日、2つのプロジェクトについての意思決定(すなわち、2つの新しいIFRS会計基準書の文案作成及び書面投票の前の最終ステップ)を完了した。

これらの公表予定の会計基準書の第1は、企業が財務業績に関して提供する情報を明確化し拡充するように設計されている。他方は、上場企業グループの子会社が作成する財務諸表を簡素化するものとなる。

IASBは新しい会計基準書を2024年前半に公表する見込みである。

第1の新会計基準書は、企業が財務業績についての報告を一貫性と透明性がより高い方法で行う結果をもたらし、投資者が企業を比較することが容易になる。企業と投資者との間の信頼を構築し、最終的には資本の流れを容易にするのに役立つこととなる。IASBは、2019年に公表した当初の提案を利害関係者のフィードバックを反映するように精緻化したものと確信している。この新基準書は、基本財務諸表プロジェクトの成果であり、IAS第1号「財務諸表の表示」に取って代わるものとなる。

第2の新会計基準書は、公開市場で取引されていない子会社、又は顧客から委託された資産を保有している子会社に対する開示要求を削減するものとなる。この基準書により、それらの子会社が、親会社に報告する情報を使用するが開示を削減して、国内用に完全版IFRS財務諸表を作成できるようになる。この新基準書は、「公的説明責任のない子会社:開示」プロジェクトの成果である。

IASBは、新しい要求事項を導入するための十分な時間を企業に与えるため、両方の新基準書の発効日を2027年1月1日以後開始する事業年度とすることを決定した。早期適用は認められる。

両方のプロジェクトが書面投票プロセスを開始しようとしている。すなわち、新会計基準書がIASBの決定を正確に反映することを確保するように設計された承認プロセスである。

以 上