IASBがIFRS第17号を適用する保険会社に移行時の選択肢を提供

2021年12月9日

国際会計基準審議会（IASB）は本日、IFRS第17号「保険契約」における経過措置の狭い範囲の修正を公表した。新基準書の適用開始時の投資者への情報の有用性を改善することを目的とした選択肢を保険会社に提供するものである。

この修正は、保険会社の新基準書への移行のみに関連するものであり、IFRS第17号の他の要求事項には影響を与えない。

IFRS第17号とIFRS第9号「金融商品」は経過措置が異なっている。一部の保険会社について、こうした差異により、IFRS第17号とIFRS第9号を同時に適用する際に財務諸表で表示する比較情報において、金融資産と保険契約負債との間に一時的な会計上のミスマッチが生じる可能性がある。

この修正は、保険会社がこうした一時的な会計上のミスマッチを回避するのに役立ち、したがって、投資者にとっての比較情報の有用性を改善するものとなる。これを、金融資産に関しての比較情報の表示についての選択肢を保険会社に提供することによって行っている。

IFRS第17号は、この修正も含めて、2023年1月1日以後開始する事業年度に適用される。

「IFRS第17号とIFRS第9号の適用開始―比較情報」へのアクセスはこちら（IFRSデジタル購読が必要）。

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