ASBJ 企業会計基準委員会

IASBが繰延税金資産の会計処理の修正を提案

2019年7月17日

国際会計基準審議会(当審議会)は本日、法人所得税に関するIFRS基準であるIAS第12号の変更案を一般のコメントを求めるため公表した。この修正は、企業がリース及び廃棄義務に係る繰延税金をどのように会計処理するのかを明確化している。

IAS第12号は、企業が法人所得税をどのように会計処理するのかを定めており、これには繰延税金(将来において支払うか又は回収する税金の金額を表す)が含まれる。

特定の状況において、企業は資産又は負債を初めて認識する際に繰延税金の認識を免除されている。この免除がリース及び廃棄義務に適用されるのかどうかに関して市場において若干の不確実性があった。したがって、基準の首尾一貫した適用を促進するため、当審議会は狭い範囲の修正を提案した。

修正案によると、本基準における免除はリース及び廃棄義務(すなわち、企業が資産と負債の両方を認識する取引)には適用されないことになる。修正案は、企業がこのような取引について繰延税金を認識する結果となる。

公開草案「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」は、2019年11月14日までコメント募集のため公開される。

審議会メンバーのゲイリー・カブレックが、変更案とその理由を簡潔な文書で要約している。In Brief: Deferred Tax related to Assets and Liabilities arising from a Single Transaction.

                                                       以 上


公開草案「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」の日本語訳は以下からダウンロード可能です。この翻訳は、企業会計基準委員会スタッフが参考のために作成したものです。ご利用にあたっては、必ず原文をご参照ください。

なお、本資料はPDFファイルのみでの提供ですので、あらかじめご了承ください。

公開草案「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」