IFRS財団評議員会が、IFRSに関するSEC最終スタッフ報告書についてのIFRS財団スタッフの分析を公表

 2012年10月23日

IFRS財団の評議員会は、本日、国際財務報告基準（IFRS）に関する米国証券取引委員会（SEC）の最終スタッフ報告書についてのスタッフの分析を公表した。SECスタッフ報告書（2012年7月13日公表）は、IFRSを米国の財務報告制度に組み込む可能性に関連する論点を分析するためのSECスタッフの約2年にわたる作業の成果であった。

SECスタッフ報告書の公表直後に、評議員会は、報告書の所見について入念に検討するという公約を示した声明を発表した。このため、評議員会は、IFRS財団のスタッフに、IASBと国際社会の両方の利益のためにSECスタッフ報告書の分析を行うよう依頼した。本日、その分析がIFRS財団のウェブサイト www.ifrs.org に掲載された。

スタッフの詳細な分析は、国際的な会計基準としてのIFRS、国際的な会計基準設定主体としてのIASB、及び米国のIFRSへの移行に対する課題（アドプションやエンドースメントに関する事項を含む）に関してSECスタッフ報告書で提起された事項を扱っている。

スタッフが国際的な文脈でSECスタッフ報告書を分析するのを支援するために、IFRS財団は、国際的な会計基準の便益と帰結に関する既存の学術研究に関する調査を委託した。この調査はスタッフ分析の付録として公表する。

スタッフ分析の公表に対するコメントとして、IFRS財団評議員会の議長Michel Prada氏は次のように述べた。

「国際的な会計基準に関する2010年2月の声明で、SECは、国際的な会計基準の単一のセットに対する強力なコミットメントを再確認するとともに、IFRSは米国市場に対してその役割を果たすことができる最も適した地位にあるとの認識を再確認した。この声明は、SECスタッフにこのプロセスを支援するワークプランの開発と実行を指示していた。IFRSに関する最終SECスタッフ報告書は2012年7月に公表された。

本日公表したIFRS財団のスタッフ分析は、SECスタッフ報告書の発見事項を、学術研究とIFRSへの移行をすでに完了した他の法域の経験により補完している。したがって、この分析は、IFRSを採用すべきかどうか及び採用方法を検討している他の法域にとっても有用なものとなるはずである。

課題を承知しつつ、IFRS財団のスタッフが行った分析が示すところでは、米国によるIFRSのアドプションには克服できない障害はなく、米国は、IFRSへの移行に成功を収めG20首脳が繰り返し確認している目的を完了するのに好適な位置にいる。」

以上

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