ASBJ 企業会計基準委員会

IASBとFASBが概念フレームワークの第1段階を完了

2010年9月28日

国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)は、本日、国際財務報告基準(IFRSs)と米国の一般に認められた会計原則(US GAAP)のための改善された概念フレームワークを開発する両者の共同プロジェクトの第1フェーズの完了を公表した。

概念フレームワーク・プロジェクトの目的は、原則主義で内的に整合し国際的にコンバージェンスされた将来の会計基準の健全な基礎を作り上げることである。新しいフレームワークは、IASBとFASBのフレームワークを基礎に作成されている。IASBはフレームワークの一部を改訂した。一方、FASBは「概念書第1号及び第2号」を置き換える「概念書第8号」を公表した。

概念フレームワークの第1フェーズは、財務報告の目的と質的特性を扱っている。協議プロセスの一環として、IASBとFASBは共同でディスカッション・ペーパー及び公開草案を公表し、320通以上のコメントを受けた。

IASBが協議プロセスを通じて受け取ったコメントにどのように対応したかを要約したfeedback statementが利用可能である。この概念フレームワーク・プロジェクトの第1フェーズを紹介するIASBウェブキャストが、9月29日水曜日のロンドン時間午前10時に開催され、標準時の異なる地域の関係者の便宜のため同日のロンドン時間午後4時に再度開催される。

このプロジェクトのIASB podcast summaryが、個別のmp3ファイルでのダウンロード又はiTunesから利用可能である。10月1日金曜日に、FASBがポッドキャストをwww.fasb.orgに登録するが、そこでは概念書の目的を検討し説明する。

プレス関係の問い合わせ先 

Mark Byatt, Director of Communications, IFRS Foundation
Telephone: +44 (0)20 7246 6472
Email: mbyatt@ifrs.org

Neal McGarity, Director of Communications, US FASB
Telephone: +1 203 956-5347
Email: nemcgarity@f-a-f.org

編集担当者への注釈

IASBについて

IASBの設立は2001年で、独立の民間非営利組織たるIFRS財団の基準設定機関である。IASBは、公益のため、高品質の国際的な会計基準(一般目的の財務諸表において高品質で透明かつ比較可能な情報を提供する)の単一のセットの開発に取り組んでいる。この目的に向け、IASBは広範な公開協議を行い、世界中の国際機関及び国内機関の協力を求めている。IASBには現在、10か国から選出された多様な職歴をもつ14名のメンバーがおり、2012年までに16名に増員となる。メンバーはIFRS財団の評議員会により選任され、評議員会への説明責任を負う。評議員会に求められているのは、専門的能力と多様な国際的ビジネス及び市場の経験との最善の利用可能な組合せを選択することである。評議員会は、その職務上、当局者のモニタリング・ボードへの説明責任を負っている。

FASBについて

1973年以来、財務会計基準審議会は、財務会計及び報告の基準の設定に関する民間セクターの指定された機関である。それらの基準は財務報告の作成を規制し、証券取引委員会及び米国公認会計士協会から強制力のあるものとして公式に認められている。こうした基準は経済の効率的な機能に不可欠のものである。投資者、債権者、監査人その他の人々は、信用の置ける透明で比較可能な財務情報に依拠しているからである。FASBに関するより詳細な情報は、我々のウェブサイトwww.fasb.orgでご覧いただきたい。