ASBJ 企業会計基準委員会

評議員会、再構成された基準諮問会議のメンバーを発表

2009年2月19日

国際会計基準審議会(IASB)を監督する機関である国際会計基準委員会(IASC)財団は、本日、再構成された基準諮問会議(SAC)への人選を発表した。SACのメンバーの任期は、2011年12月31日までである。最初の選任者のリストは、以下に示されている。

SACは、IASBに対する正式な諮問機関である。IASC財団のガバナンス構造及びIASBのデュー・プロセスの必須の部分として、SACは、IASBがIASBの作業に影響を受ける広範な利害関係者と協議するための議論の場を提供している。SACは、IASBにIASBのアジェンダ及び作業プログラム等の論点に関する助言を行うために年3回会合を行う。新SACの最初の会合は、2月23日及び24日にロンドンで開催される。

再構成されたSACの人選にあたって、評議員会は、SACが、基準設定に関心を有し関連性のある関係者を代表する組織からの個人で構成されるようにメンバーを再構成した。このSACの改造により、IASBが広範囲の利害関係者の意見を反映した見解を受け取ることができ、受け取る見解の権威が高まるものと評議員会は考えている。

評議員会は、最近SAC議長に選任されたPaul Cherry氏とともに任務に当たる2名の副議長も発表した。2名の副議長は、Telstra and Wesfarmersの非常勤役員でオーストラリアFinancial Reporting Council前議長のCharles Macek氏と、ACTEO会長でBusiness Europe会計委員会議長のPatrice Marteau氏である。経験豊富な投資の専門家であり企業役員であるMacek氏と、公開企業の財務担当役員であったMarteau氏は、国際的な資本市場における広範な経験をSACの指導部にもたらし、国際的にSACメンバー間の連携を促進するであろう。

今回の選任に際して、Gerrit Zalm評議員会議長は次のように述べた。

「SACは、IASBに対する主要な諮問機関であり、したがってIFRSの開発においてボードを導くという重要な役割を果たしている。基準設定に関心を有する広範囲の組織からの個人を集めた新しいSACの構成は、IASBとその利害関係者との関係を強化するものと評議員会は考えている。」

IASB議長のDavid Tweedie卿は次のように述べた。

「新しいSACは、Paul、Charles、Patriceのリーダーシップの下、IASBにとっての重要な反響板となるだろう。SACに代表者を送るさまざまな団体からのインプットは、基準設定プロセス全体を通じてボードへの大きな支援となるだろう。」

Paul Cherry SAC議長は次のように述べた。

「評議員会は、新しいSACに素晴らしいメンバーを招集した。私はこのグループと共に働くことを楽しみにしている。CharlesとPatriceには、副議長への就任に同意してくれたことに対して、新SACの他のメンバーには、この重要な諮問機関に時間と専門知識を提供してくれることに対して、感謝する。」
       

プレス関係の問い合わせ先

Mark Byatt, Director of Corporate Communications, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6472,
Email: mbyatt@iasb.org

Sonja Horn, Communications Adviser,
Telephone: +44 (0)20 7246 6463,
Email: shorn@iasb.org

編集担当者への注釈

IASC財団について  

  1.  国際会計基準委員会(IASC)財団は、ロンドンを拠点とする、国際会計基準審議会(IASB)の監督機関である。本機関のガバナンスは、22人の評議員によっている。評議員のうち6人はアジア・オセアニア地域から、6人はヨーロッパから、6人は北米から、4人はどの地域からでも選任されなければならない。
  2. 2009年1月に、評議員会は資本市場当局から構成されるモニタリング・ボードとのリンクを創設した。モニタリング・ボードの主要な責任は、評議員の選任又は再任を承認するとともに、評議員がIASC財団の定款により定義された彼らの職務を引き続き果たすことを確保することである。モニタリング・ボードは、証券監督者国際機構(IOSCO)の新興市場委員会及び専門委員会、欧州委員会、金融庁(日本)(FSA)、米国証券取引委員会(SEC)のそれぞれの長から構成される。バーゼル銀行監督委員会は、モニタリング・ボードの会議には、正式なオブザーバーとして着席する。
  3.  IASC財団は、IASBを通じて、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。本組織は、決定要素として一部GDPを用いて、国際的ベースで資金を受けている。個々の地域は、上場手数料での徴収、公共機関からのまとめての支払い、自発的な寄付を含む、さまざまな資金調達メカニズムを通じて、資金調達義務を充足する。

基準諮問(SAC)会議のメンバー