ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、債券及び債権への投資に対する追加の開示を提案(IFRS第7号改訂案)

2008年12月23日

 国際会計基準審議会(IASB)は、本日、一般のコメントを募集するために、企業が、損益計算書を通じて公正価値で測定する区分に分類されているものを除く、すべての債券及び債権(debt instruments)に対する投資に関する追加開示の提供を求める提案を公表した。

本改訂案は、IASBと米国財務会計基準審議会(FASB)が開催した世界的な金融危機に関する一連の公開円卓会議の参加者との議論を受けたものである。本円卓会議の結果は、今週の会議でIASBに提示された。

IASBは、本開示案が、異なる区分で又は異なる企業に保有されている債券及び債権の比較可能性を高め、金融市場に対する投資家の信頼を強化するものと考えている。FASBは、同様の開示提案を作成中である。

本提案の紹介として、IASB議長David Tweedie卿は次のように述べた。

「我々は、本危機の結果として提起された会計上の問題点に対処するために引き続き迅速に行動する。債券及び債権への投資に対する開示の強化は、透明性を増進し、金融市場に対する投資家の信頼を回復することに役立つ。全世界的な危機に対する全世界的な解決策を追求するという我々のコミットメントに従って、FASBも同様の提案を公表する予定である。」

本提案は、公開草案「債券及び債権への投資」に示されており、IASBは、2009年1月15日までコメントを募集する。本公開草案は、www.iasb.orgの’Open for Comment’セクションで入手可能である。信用危機及びG20の決定に対するIASBの対応のさらに詳細な情報については、ウェブサイトの’Credit crisis’セクションを参照いただきたい。

本公開草案の印刷版(ISBN978-1-905590-96-4)は、IASC財団出版部から£10.00(及び郵送料)で、間もなく購入可能となる予定である。

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国際会計基準審議会(IASB)について  

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立された国際会計基準委員会(IASC)財団の基準設定機関であり、独立した民間の非営利組織である。IASBは、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。この目的を追求するため、IASBは、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。その14人のメンバー(うち12人は常勤)は、9か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している。彼らは、IASC 財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っており、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求されている。