ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、金融商品の開示の改善を提案(IFRS第7号改訂案)

2008年10月15日

国際会計基準審議会(IASB)は、本日、一般のコメントを募集するために、金融商品の公正価値測定及び流動性リスクに関して投資家等が入手できる情報を改善する提案を公表した。

本提案は、信用危機に対するIASBの対応の一環であり、先進7カ国(G-7)財務大臣の支持を受けた金融安定化フォーラムの提言に従っている。本提案は、市場がもはや活発でない場合の金融商品の測定及び開示に関するIASBの専門家諮問パネルによる議論も反映している。

本提案の紹介として、IASBの議長であるDavid Tweedie卿は次のように述べた。

「信用危機は、流動性リスクに関する懸念を増加させており、企業が金融商品、特に著しく複雑なものの公正価値をどのように算定したかを、外部に対してより明確に説明することの必要性を示している。本提案は、IASBの専門家諮問パネルから受け取ったアドバイスを基礎としている。」

信用危機に対するIASBの対応についてのさらに詳細な情報については、IASBウェブサイトhttp://www.iasb.org/credit+crisis.htmを参照いただきたい。

公開草案「金融商品の開示の改善」(IFRS第7号改訂案)は、2008年12月15日までがコメント募集期間である。本公開草案は本日から、www.iasb.orgの’Open for Comment’セクションで入手可能である。印刷版(ISBN978-1-905590-77-3)は、£10.00(及び郵送料)で、間もなく以下より購入可能となる。

IASC Foundation Publications Department,
30 Cannon Street, London EC4M 6XH, United Kingdom.
Tel: +44 (0)20 7332 2730,
Fax: +44 (0)20 7332 2749
Email: publications@iasb.org,
Web: www.iasb.org

プレス関係の問い合わせ先

Mark Byatt, Director of Corporate Communications, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6472,
Email: mbyatt@iasb.org

専門的な内容に関する問い合わせ先

Gavin Francis, Director of Capital Markets, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6901,
Email: gfrancis@iasb.org

編集担当者への注釈

国際会計基準審議会(IASB)について

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立された国際会計基準委員会(IASC)財団の基準設定機関であり、独立した民間の非営利組織である。IASBは、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。この目的を追求するため、IASBは、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。その14人のメンバー(うち12人は常勤)は、9か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している。彼らは、IASC 財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っており、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求されている。