ASBJ 企業会計基準委員会

改正企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」等の公表

2026年7月7日
企業会計基準委員会

改正前の企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(以下、企業会計基準第27号のことを「法人税等会計基準」という。また、以下、2026年改正前の法人税等会計基準のことを「2026年改正前基準」という。)は、具体的な税金を挙げて、当該税金について規定する税法を参照することにより適用対象となる税金を特定して会計処理及び開示について定めていたことから、個別の税金の創設を受けて都度改正を行ってきました。この点、2024年年次改善プロジェクトの審議の過程において、その適用対象となる税金に関して、原則的な定めを置き具体的な税金を特定しない方法に見直すことを検討してはどうかとの意見が聞かれました。これを受けて、当委員会は、202411月の公開草案「2024年年次改善プロジェクトによる企業会計基準等の改正(案)」の公表時に、法人税等会計基準の適用対象となる税金を特定する方法を見直すことについて、市場関係者からコメントを募集したところ、見直しを概ね支持するコメントが寄せられました。

また、当委員会は、防衛特別法人税が202641日以後に開始する事業年度から課されることとされていたことを受けて、20252月に補足文書「20253月期決算における令和7年度税制改正において創設される予定の防衛特別法人税の税効果会計の取扱いについて」(以下「防衛特別法人税補足文書」という。)を公表しました。防衛特別法人税補足文書では、令和7年度税制改正に係る「所得税法等の一部を改正する法律」の成立後、防衛特別法人税の創設に対応した会計基準等の改正を行う予定であるとしていました。防衛特別法人税のような新たな税金の創設に対応した会計基準等の改正を行う場合、2026年改正前基準の適用対象となる税金の定め方に従えば、法人税等会計基準に個別の定めを追加することとなり、現行の税制改正のスケジュールに鑑みると、税制改正から適用までの短期間で会計基準等の改正を行う必要があると考えられます。

この点につき、当委員会は、法人税等会計基準等の適用対象となる税金を定める方法の見直しを行うことを新規テーマとすることについて、企業会計基準諮問会議に対して検討を要請しました。これを受けて、20253月に開催された第543回企業会計基準委員会において、企業会計基準諮問会議より、「法人税等会計基準等の見直し」について検討することが当委員会に提言されました。当委員会は、20255月より、法人税等会計基準の適用対象となる税金に関する原則的な定めを置くことに関して審議を開始し、検討を重ねてまいりました。

今般、2026629日開催の第580回企業会計基準委員会において、以下の企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告及び移管指針(以下合わせて「本会計基準等」という。)の公表を承認しましたので、本日公表いたします。なお、審議の内容に鑑み、企業会計基準第27号の名称を「法人税等に関する会計基準」と改称しております。

  • 改正企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」
  • 改正企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」
  • 改正実務対応報告第42号「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」
  • 改正移管指針第6号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」
  • 企業会計基準第43号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(その3)」
  • 企業会計基準第44号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その4)」

以上

会計基準等

本会計基準等につきましては、202619日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行った後、当委員会に寄せられたコメントを踏まえて検討を行い、公開草案の内容について一部修正を行った上で公表するに至ったものです。

公表にあたって

「法人税等に関する会計基準」

【参考】企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」(2025年3月)からの改正点

「税効果会計に係る会計基準の適用指針」

【参考】企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(2025年3月)からの改正点

「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」

【参考】実務対応報告第42号「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(2021年8月)からの改正点

「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」

【参考】移管指針第6号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」(2024年9月)からの改正点

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(その3)」

【参考】企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等を反映させたイメージ(税効果会計に係る会計基準との比較)

「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その4)」

【参考】企業会計基準第32号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正」等を反映させたイメージ(連結キャッシュ・フロー計算書作成基準との比較)

補足文書

また、本会計基準等が適用される際に、実務に資するための情報を提供することを目的として、補足文書「我が国における課税対象利益を基礎とする税金及び税効果会計における税率に関する取扱いについて」を本日公表いたします。

補足文書「我が国における課税対象利益を基礎とする税金及び税効果会計における税率に関する取扱いについて」

 

企業会計基準委員会研究員による解説

企業会計基準等の内容に関して、以下の解説文を掲載しておりますので、ご利用ください。

解説文

改正企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」等の概要