©公益財団法人 財務会計基準機構最終更新日:2026/03/04
移管指針第5号株式の間接所有に係る資本連結手続に関する実務指針
Ⅱ 結論の背景
本報告の位置付け
- 12. 資本連結実務指針は、連結会計基準に基づく資本連結手続の処理についての実務上の指針を示すことを目的として作成されたものであるが、本報告は、資本連結実務指針で取り扱っていない株式の間接所有に係る資本連結手続の処理について、資本連結実務指針に追加するものとして作成したものである。
- なお、本報告は、株式の間接所有により連結子会社となる会社における資本連結手続に適用されるものであるが、間接所有対象会社が持分法適用会社である場合においても、利益剰余金の実質的な連結持分額の計算方法(算式)は投資の持分法による投資損益の計算に準用することができる。
株式の間接所有が行われている場合の資本連結手続
- 13. 孫会社の資本の親会社持分額を計算するに当たって、第2項では、基本的な考え方として資本金等と利益剰余金とで異なる計算式を示している。これは、資本金等は、投資と相殺されるか又は非支配株主持分へ振り替えられることにより全て消去されるのに対し、利益剰余金は、孫会社株式の直接所有と間接所有を通じて親会社に帰属する部分が生じるためである。
- 孫会社の繰越利益剰余金又は当期純損益の連結持分額の計算に関し、資本金等に含められる場合と利益剰余金に含められる場合とについて、これを具体的な計算例で示してみると、以下のようになる(ここでは、説明の便宜上、親会社による孫会社株式の持分比率はゼロと仮定する。)。

- X1年3月31日においてA社がB社株式の60%を取得(支配獲得)したため、A社において、B社繰越利益剰余金1,000のうち600(1,000×60%)がB社株式取得に係る取得時利益剰余金として処理される。
- X2年3月31日においては、B社の当期純利益500のうち300(500×60%)がA社の取得後利益剰余金となるが、P社がA社株式の80%を取得(支配獲得)したため、P社において、上記取得後利益剰余金300のうち240(300×80%)がA社株式取得に係る取得時利益剰余金として処理される。
- X3年3月31日においては、B社の当期純利益800のうち480(800×60%)がA社の取得後利益剰余金となり、更にそのうち384(480×80%)がP社の取得後利益剰余金(すなわち、連結上の利益剰余金)となる。
緊密者等を通じた間接所有の場合の処理
- 14. 緊密者等を通じて株式の間接所有が行われている場合、連結子会社を通じた場合と異なり、緊密者等の財務諸表が連結されないため、連結子会社となる会社の資本のうち緊密者等の持分額を非支配株主持分として処理することとなる。この処理は、親会社が緊密者等の株式を一部所有していて、当該非支配株主持分に、緊密者等が株式の全部又は一部を所有する会社で連結子会社となる会社の利益剰余金に対する親会社の間接持分額が含まれていても変わることはない。
- ただし、緊密者等が親会社の持分法適用会社である場合には、連結子会社となる会社の当期純損益のうち親会社持分額が、上記の処理により非支配株主に帰属する当期純利益として計上される一方で、持分法による投資損益としても重複して計上されることとなる。当該重複部分は、理論的には、連結貸借対照表及び連結損益計算書のそれぞれにおいて相殺すべきであるとする意見もあるが、実務的でないため、本報告ではこれに言及していない。
複数の子会社による株式の相互持合の場合の処理
子会社による株式の相互持合の場合の原則法による処理
連立方程式を用いて利益剰余金の実質的な帰属額を計算する方法
- 15. 子会社2社による株式の相互持合が行われている場合における利益剰余金の実質的な連結持分額の計算については、相互持合に関する提言の中にある実質持分額の計算式を用いることができる。ただし、相互持合に関する提言は、連結範囲の決定において被投資会社の議決権の過半数を実質的に所有しているか否かという形式基準によると、株式の相互持合関係がある場合には、投資会社が被投資会社を実質的に支配していても連結の範囲から除外されてしまうことがあり、それを回避するものとして実質持分比率による判定を提言しているものである。その趣旨は連結範囲の判定に置かれているものであるが、本報告では、相互持合に関する提言を株式の相互持合の場合の実質的な連結持分額の計算と資本連結手続の処理に適用するために、改めて考え方の整理を行っている。その結果、株式の相互持合関係にある子会社の利益剰余金について、親会社持分額及び非支配株主持分額の実質的な帰属額を計算し、資本連結手続の処理を行うこととした。
- 具体的には、相互持合が行われている場合における実質的な連結持分額は、株式の相互持合子会社の利益剰余金に対する親会社の直接持分と間接持分の合計から成り、第6項に記載したマトリクスを使って、株式の相互持合関係にある子会社の利益剰余金を親会社の直接持分額及び間接持分額並びに非支配株主持分のうち各子会社の各帰属部分に区分するものとした。
- なお、第6項に記載したマトリクスについて、実質持分比率を計算式で示すと以下のようになる。

- 例えば、A0=1,000、B0=2,000、a=40%、b=40%、α=40%、β=50%とした場合、A社とB社に帰属する実質的な利益剰余金A1とB1は次のようになる。

- これらのそれぞれについてP社の実質的な連結持分額を計算すると、次のようになる。
- A1×a=2,500×0.4=1,000
- B1×b=3,000×0.4=1,200
- また、同様に非支配株主の実質的な連結持分額を計算すると、次のようになる。
- A1×(1-a-α)=2,500×(1-0.4-0.4)=500
- B1×(1-b-β)=3,000×(1-0.4-0.5)=300
- これらを合算すると、次のようにA社とB社のそれぞれに帰属する実質的な連結持分額が得られる。
- A1×a+A1×(1-a-α)=1,000+500=1,500
- B1×b+B1×(1-b-β)=1,200+300=1,500
- なお、これらの合計額3,000は、A社とB社のそれぞれの個別財務諸表に計上された利益剰余金A0とB0の合計額3,000に一致している。
表計算によって利益剰余金の実質的な帰属額を計算する方法
- 16. 第15項で説明した連立方程式を用いて利益剰余金の実質的な帰属額を計算する方法に代えて、次のように、表計算のワーク・シートを用いてA1とB1を計算することもできる。この場合、次の方程式に従った計算を繰り返していく。ただし、初期値をB1×β=0、A1×α=0とする。
- A1=A0+B1×β
- B1=B0+A1×α
- この結果、第15項と同様の結果が得られる。この後の親会社と非支配株主の実質的な連結持分額の計算方法は、第15項と同じである。

- 17. 3社以上の子会社により株式の相互持合が行われている場合においても、2社間の相互持合の場合に準じて連立方程式を解くことにより、利益剰余金の実質的な連結持分額の計算を行うことが可能であるため、その結果を用いて親会社持分額と非支配株主持分額を決定した上で、資本連結手続の処理を行うこととした。また、これは4社以上(n社とする。)の子会社による相互持合の場合であっても結論に変更はない。
- 株式の相互持合関係にある子会社の数が増加すると計算が複雑になるが、持分比率が前提条件として与えられれば、連立方程式を解くことにより実質的な連結持分額を求めることは可能である。また、実務上も一旦連結財務諸表に係る事務処理のシステムが構築されれば、子会社間における株式の相互持合の株式数を把握し入力することにより、コンピュ-タによる定型的な作業として実質持分額を得ることができるため、当該方法を原則法とした。
子会社による株式の相互持合の場合の簡便法による処理
利益剰余金の実質的な帰属額を計算しない方法
- 18. 第8項では、原則法のように利益剰余金の実質的な帰属額を計算するのではなく、それぞれの子会社の利益剰余金に対する親会社の実質的な持分比率を用いて連結持分額を計算することもできることとした。
- この方法では、親会社持分額の合計は原則法と同額となるが、間接持分額の帰属額の計算方法が異なるため、企業ごとに算定されるのれんの金額が異なってくる。このため、株式取得後に原則法と比べて、連結上の利益剰余金及び親会社株主に帰属する当期純利益に重要な影響を与えないであろうと合理的に予想される場合に、これを簡便法の一つとして認めることとしたものである。
株式の相互持合を無視して計算する方法
- 19. 連結グループ内における株式所有の形態には、親会社が議決権の100%を直接所有するケース、数社で議決権の過半数を所有するケース、又は数十社で議決権の一定割合を所有するケースなど、様々なケースが考えられる。
- 資本連結手続において、複数の子会社によって株式の相互持合が行われている場合の実質的な連結持分額の計算を厳密に行うためには、各会社が直接・間接に所有している持分比率とその変動を決算期ごとに把握しておくとともに、複雑な連立方程式を解く必要がある。しかしながら、子会社の数が多くなると株式の相互持合に関するデータがタイムリーに入手できないことも想定され、また、子会社の規模や株式の相互持合株式の割合等によっては、利益剰余金の実質的な連結持分額を厳密に計算した場合とそうでない場合で、連結財務諸表に重要な影響を及ぼさないこともある。
- したがって、この簡便法が連結上の利益剰余金及び親会社株主に帰属する当期純利益のいずれに対しても、原則法と比べて重要な影響を与えないであろうと合理的に予想される場合に、実務上の便宜を図る目的から、株式の相互持合を無視して計算する方法の採用も認めることとする。
Ⅲ 設例による解説
- 以下では、本報告による会計処理等について、理解を深めるために設例による解説を示すこととする。
- 設例は、本報告で示された全ての会計処理等を網羅しているわけではなく、前提条件に示された状況に適合するものである。したがって、前提条件が異なれば、それに適合する会計処理等も異なる場合があり、この場合には本報告で示されている会計処理等を参照することが必要となる。なお、設例で示された金額や比率などの数値は、特別な意味を有するものではなく、説明の便宜のために用いられているにすぎない。
- <設例全般の前提条件>
- ア.持分比率20%以上50%以下は持分法適用会社、50%超は連結子会社とする。
- イ.子会社の資産及び負債には、重要な時価評価による簿価修正額はないものとする。
- ウ.のれんの償却の計算は示さないこととする。
- エ.関連する法人税等(連結会計基準(注9)(2))及び税効果の計算は考慮しないこととする。
設例
- [設例1] 連結子会社を通じた間接所有の場合の処理
- 親会社→子会社60%、親会社→孫会社30%、子会社→孫会社30%の場合の処理
- <前提条件>
- ア.P社はA社の設立時に出資を行い、また両社は期首にB社の株式を取得した。
- イ.株式の所有関係は次のとおりである(A社及びB社とも連結子会社となる。)。
- ・ 親会社(P社)による子会社(A社)の持分比率 60%
- ・ 親会社(P社)による孫会社(B社)の持分比率 30%
- ・ 子会社(A社)による孫会社(B社)の持分比率 30%
- 1. 個別貸借対照表


- 2. 株式の所有関係と当期純利益の帰属図

- 3. 連結修正仕訳
- (1) P社の投資(A社株式)とA社の資本金との相殺消去
- A社の期首の貸借対照表に基づき、P社所有のA社株式とA社の資本金とを相殺消去し、外部株主持分額を非支配株主持分へ振り替える。

- (2) P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本金との相殺消去
- B社の期首の貸借対照表に基づき、P社及びA社所有のB社株式とB社の資本金とを相殺消去し、外部株主持分額を非支配株主持分へ振り替える。

- (3) 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- ① A社当期純利益のうち非支配株主持分額(直接持分額)を非支配株主持分へ振り替える。

- * 50×O.4=20
- ② B社当期純利益のうち非支配株主持分額(直接持分額+間接持分額)を非支配株主持分へ振り替える。

- * 300×0.4+300×0.3×0.4=120+36=156
- 4. 連結精算表(関連部分のみ抜粋)

- * 次表*4に同じ。
- 5. 連結貸借対照表(P社・A社・B社)

- [設例2] 緊密者等を通じた間接所有の場合の処理
- (ケース1)親会社→緊密者等0%、親会社→子会社30%、緊密者等→子会社30%の場合の処理
- <前提条件>
- ア.P社とA社は期首にB社の株式を取得した。
- イ.株式の所有関係は次のとおりである(B社は連結子会社となる。)。
- ・ 親会社(P社)による緊密者等(A社)の持分比率 0%
- ・ 親会社(P社)による子会社(B社)の持分比率 30%
- ・ 緊密者等(A社)による子会社(B社)の持分比率 30%
- 1. 個別貸借対照表


- 2. 株式の所有関係と当期純利益の帰属図

- 3. 連結修正仕訳
- (1) P社の投資(B社株式)とB社の資本金との相殺消去
- B社の期首の貸借対照表に基づき、P社所有のB社株式とB社の資本金とを相殺消去し、A社持分額及び外部株主持分額を非支配株主持分へ振り替える。

- (2) 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- B社当期純利益のうち非支配株主持分額(A社持分額+B社外部株主持分額)を非支配株主持分へ振り替える。

- * 300×(1-0.3)=210
- 4. 連結精算表(関連部分のみ抜粋)

- * 次表*4に同じ。
- 5. 連結貸借対照表(P社・B社)

- (ケース2)親会社→緊密者等20%、親会社→子会社30%、緊密者等→子会社30%の場合の処理
- <前提条件>
- ア.P社は期首にA社の株式を取得し、P社とA社は期首にB社の株式を取得した。
- イ.株式の所有関係は次のとおりである(A社は持分法適用会社、B社は連結子会社となる。)。
・ 親会社(P社)による緊密者等(A社)の持分比率 20%
・ 親会社(P社)による子会社(B社)の持分比率 30%
・ 緊密者等(A社)による子会社(B社)の持分比率 30%
- 1. 個別貸借対照表

- 2. 株式の所有関係と当期純利益の帰属図

- 3. 連結修正仕訳
- (1) P社の投資(B社株式)とB社の資本金との相殺消去
- B社の期首の貸借対照表に基づき、P社所有のB社株式とB社の資本金とを相殺消去し、A社持分額及び外部株主持分額を非支配株主持分へ振り替える。

- (2) 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- B社当期純利益のうち非支配株主持分額(A社持分額+B社外部株主持分額)を非支配株主持分へ振り替える。

- * 300×(1-0.3)=210
- (3) 持分法による投資利益の計上
- A社株式に係る持分法による投資利益(直接持分額+間接持分額)を計上する。

- * 50×0.2+300×0.3×0.2=10+18=28
- 4. 連結精算表(関連部分のみ抜粋)

- * 次表*5に同じ。
- 5. 連結貸借対照表(P社・B社)

- [設例3] 2社の子会社による株式の相互持合の場合の処理
- (ケース1)子会社株式を取得した場合の処理
- <前提条件>
- ア.A社はB社株式50%を所有し、B社はA社株式40%を所有している。
- イ.P社はX1年3月31日にA社株式40%、B社株式40%をそれぞれ5,500、10,000で取得した。
- ウ.株式の所有関係は次のとおりである(A社及びB社とも連結子会社となる。)。
・ 親会社(P社)による子会社(A社)の持分比率 40%
・ 親会社(P社)による子会社(B社)の持分比率 40%
・ 子会社(A社)による子会社(B社)の持分比率 50%
・ 子会社(B社)による子会社(A社)の持分比率 40% - エ.P社によるA社株式とB社株式の取得時に、既にA社とB社間において株式の相互持合が行われているため、繰越利益剰余金(取得時利益剰余金)は相互持合を調整した実質持分比率により按分する。
- オ.P社によるA社株式、B社株式取得前後の持株関係図
- (取得前)

- (取得後)

- カ.貸借対照表項目(X1年3月31日)

- 1. 原則法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算する方法)による処理
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分

- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 a/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *2 α×b/(1-α×β)=40%×40%/(100%-40%×50%)=20%
- *3 (1-a-α)/(1-α×β)=(100%-40%-40%)/(100%-40%×50%)=25%
- *4 (1-b-β)×α/(1-α×β)=(100%-40%-50%)×40%/(100%-40%×50%)=5%
- *5 b/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *6 β×a/(1-α×β)=50%×40%/(100%-40%×50%)=25%
- *7 (1-b-β)/(1-α×β)=(100%-40%-50%)/(100%-40%×50%)=12.5%
- *8 (1-a-α)×β/(1-α×β)=(100%-40%-40%)×50%/(100%-40%×50%)=12.5%
- (2) 連結修正仕訳
- ① P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本との相殺消去及びのれんの計上
- A社のX1年3月期の貸借対照表に基づき、A社株式とA社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行い、消去差額をのれんに計上する。この場合、繰越利益剰余金及び非支配株主持分は、A社とB社間の相互持合を調整した実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- *1 500①+250③=750
- *2 500⑥+250⑧=750
- *3 2,000+250③+250⑧=2,500
- ② P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本との相殺消去及びのれんの計上
- B社のX1年3月期の貸借対照表に基づき、B社株式とB社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行い、消去差額をのれんに計上する。この場合、繰越利益剰余金及び非支配株主持分は、A社とB社間の相互持合を調整した実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- *1 1,000⑤+250⑦=1,250
- *2 200②+50④=250
- *3 2,000+250⑦+50④=2,300
- 2. 簡便法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算しない方法)による処理
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 (a+α×b)/(1-α×β)=(40%+40%×40%)/(100%-40%×50%)=70%
- *2 100%-70%=30%
- *3 (b+β×a)/(1-α×β)=(40%+50%×40%)/(100%-40%×50%)=75%
- *4 100%-75%=25%
- (2) 連結修正仕訳
- ① P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本との相殺消去及びのれんの計上
- A社のX1年3月期の貸借対照表に基づき、A社株式とA社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行い、消去差額をのれんに計上する。この場合、上記「1.原則法」と異なり、繰越利益剰余金は相互持合を調整していないA社の繰越利益剰余金を用い、非支配株主持分もA社繰越利益剰余金に対する実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- * 2,000+300⑩=2,300
- ② P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本との相殺消去及びのれんの計上
- B社のX1年3月期の貸借対照表に基づき、B社株式とB社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行い、消去差額をのれんに計上する。この場合、上記「1.原則法」と異なり、繰越利益剰余金は相互持合を調整していないB社の繰越利益剰余金を用い、非支配株主持分もB社繰越利益剰余金に対する実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- * 2,000+500⑫=2,500
- 3. 簡便法(株式の相互持合を無視して計算する方法)による処理
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 a/(1-α)=40%/(100%-40%)=66.7%
- *2 100%-66.7%=33.3%
- *3 b/(1-β)=40%/(100%-50%)=80%
- *4 100%-80%=20%
- (2) 連結修正仕訳
- ① P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本との相殺消去及びのれんの計上
- A社のX1年3月期の貸借対照表に基づき、A社株式とA社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行い、消去差額をのれんに計上する。この場合、上記「2.簡便法」と同様に、繰越利益剰余金は相互持合を調整していないA社の繰越利益剰余金を用いる。

- * 2,000+333⑭=2,333
- ② P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本との相殺消去及びのれんの計上
- B社のX1年3月期の貸借対照表に基づき、B社株式とB社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行い、消去差額をのれんに計上する。この場合、上記「2.簡便法」と同様に、繰越利益剰余金は相互持合を調整していないB社の繰越利益剰余金を用いる。

- * 2,000+400⑯=2,400
- (ケース2)子会社株式を一部売却した場合の処理
- <前提条件>
- ア.P社はX2年3月31日(ケース1の翌年度)にA社株式20%(投資簿価2,750)を3,500で売却し、株式売却益750を計上した。
- イ.株式の所有関係の変動は次のとおりである(A社及びB社とも連結子会社のままである。)。
- ・ 親会社(P社)による子会社(A社)の持分比率 40%→20%
- ・ 親会社(P社)による子会社(B社)の持分比率 40%
- ・ 子会社(A社)による子会社(B社)の持分比率 50%
- ・ 子会社(B社)による子会社(A社)の持分比率 40%
- ウ.P社によるA社株式売却前後の持株関係図
- (売却前)

- (売却後)

- エ.貸借対照表項目(X2年3月31日)

- 1. 原則法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算する方法)による処理
- (売却前)
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- ケース1と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 a/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *2 α×b/(1-α×β)=40%×40%/(100%-40%×50%)=20%
- *3 (1-a-α)/(1-α×β)=(100%-40%-40%)/(100%-40%×50%)=25%
- *4 (1-b-β)×α/(1-α×β)=(100%-40%-50%)×40%/(100%-40%×50%)=5%
- *5 b/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *6 β×a/(1-α×β)=50%×40%/(100%-40%×50%)=25%
- *7 (1-b-β)/(1-α×β)=(100%-40%-50%)/(100%-40%×50%)=12.5%
- *8 (1-a-α)×β/(1-α×β)=(100%-40%-40%)×50%/(100%-40%×50%)=12.5%
- (2) 連結修正仕訳
- ① 開始仕訳

- ② 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- A社及びB社の当期純利益のうち非支配株主持分額(直接持分額+間接持分額)を実質持分比率に基づき計算し、非支配株主持分へ振り替える。

- *1 500(3)-250③=250
- *2 500(8)-250⑧=250
- *3 500(7)-250⑦=250
- *4 100(4)-50④=50
- (売却後)
- (3) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分

- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 a/(1-α×β)=20%/(100%-40%×50%)=25%
- *2 α×b/(1-α×β)=40%×40%/(100%-40%×50%)=20%
- *3 (1-a-α)/(1-α×β)=(100%-20%-40%)/(100%-40%×50%)=50%
- *4 (1-b-β)×α/(1-α×β)=(100%-40%-50%)×40%/(100%-40%×50%)=5%
- *5 b/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *6 β×a/(1-α×β)=50%×20%/(100%-40%×50%)=12.5%
- *7 (1-b-β)/(1-α×β)=(100%-40%-50%)/(100%-40%×50%)=12.5%
- *8 (1-a-α)×β/(1-α×β)=(100%-20%-40%)×50%/(100%-40%×50%)=25%
- (4) A社株式売却による持分変動
- ① 資本金部分

- ② 繰越利益剰余金部分

- ③ 売却による非支配株主持分の増加

- *1 4,000-2,000=2,000
- *2 (1,000(3)’+1,000(8)’)-(500(3)+500(8))=1,000
- *3 (500(7)’+100(4)’)-(500(7)+100(4))=0
- (5) 連結修正仕訳
- (A社株式売却差額の処理)
- P社がA社株式の一部を売却したことによるA社非支配株主持分増加額とA社株式の売却価額との差額は、資本剰余金として処理する。
- ① 投資簿価と売却持分の相殺消去

- *1 5,500×0.2/0.4=2,750
- *2 3,000-2,750=250
- ② 株式売却益の資本剰余金への振替

- * 修正後の株式売却益750-250=500
- 2. 簡便法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算しない方法)による処理
- (売却前)
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- ケース1と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 (a+α×b)/(1-α×β)=(40%+40%×40%)/(100%-40%×50%)=70%
- *2 100%-70%=30%
- *3 (b+β×a)/(1-α×β)=(40%+50%×40%)/(100%-40%×50%)=75%
- *4 100%-75%=25%
- (2) 連結修正仕訳
- ① 開始仕訳

- ② 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- A社及びB社の当期純利益のうち非支配株主持分額(直接持分額+間接持分額)を実質持分比率に基づき計算し、非支配株主持分へ振り替える。

- *1 600(10)-300⑩=300
- *2 1,000(12)-500⑫=500
- (売却後)
- (3) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 (a+α×b)/(1-α×β)=(20%+40%×40%)/(100%-40%×50%)=45%
- *2 100%-45%=55%
- *3 (b+β×a)/(1-α×β)=(40%+50%×20%)/(100%-40%×50%)=62.5%
- *4 100%-62.5%=37.5%
- (4) A社株式売却による持分変動
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- ③ 売却による非支配株主持分の増加

- *1 4,000-2,000=2,000
- *2 1,100(10)’-600(10)=500
- *3 1,500(12)’-1,000(12)=500
- (5) 連結修正仕訳
- (A社株式売却差額の処理)
- P社がA社株式の一部を売却したことによる非支配株主持分増加額とA社株式の売却価額との差額は、資本剰余金として処理する。
- ① 投資簿価と売却持分の相殺消去

- *1 5,500×0.2/0.4=2,750
- *2 3,000-2,750=250
- ② 株式売却益の資本剰余金への振替

- * 修正後の株式売却益750-250=500
- 3. 簡便法(株式の相互持合を無視して計算する方法)による処理
- (売却前)
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- ケース1と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 a/(1-α)=40%/(100%-40%)=66.7%
- *2 100%-66.7%=33.3%
- *3 b/(1-β)=40%/(100%-50%)=80%
- *4 100%-80%=20%
- (2) 連結修正仕訳
- ① 開始仕訳

- ② 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- A社及びB社の当期純利益のうち非支配株主持分額を実質持分比率に基づき計算し、非支配株主持分へ振り替える。

- *1 666(14)-333⑭=333
- *2 800(16)-400⑯=400
- (売却後)
- (3) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- *1 a/(1-α)=20%/(100%-40%)=33.3%
- *2 100%-33.3%=66.7%
- *3 b/(1-β)=40%/(100%-50%)=80%
- *4 100%-80%=20%
- (4) A社株式売却による持分変動
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 繰越利益剰余金部分

- ③ 売却による非支配株主持分の増加

- *1 4,000-2,000=2,000
- *2 1,334(14)’-666(14)=668
- *3 800(16)’-800(16)=0
- (5) 連結修正仕訳
- (A社株式売却差額の処理)
- P社がA社株式の一部を売却したことによるA社非支配株主持分増加額とA社株式の売却価額との差額は、資本剰余金として処理する。
- ① 投資簿価と売却持分の相殺消去

- *1 5,500×0.2/0.4=2,750
- *2 2,750-2,668=82
- ② 株式売却益の資本剰余金への振替

- * 修正後の株式売却益750+82=832
- [設例4] 3社の子会社による株式の相互持合の場合の処理
- <ケース1及びケース2共通の前提条件>
- ア.P社からA社、B社、C社への出資及びA社、B社、C社間の相互持合は、3社の設立時(期首)に行われたものとする。
- イ.P社から各社への出資額は、A社500、B社1,000、C社1,500である。
- ウ.株式の所有関係は次のとおりである(A社及びB社は連結子会社、C社は持分法適用会社となる。)。

- エ.株式の所有(相互持合)関係図

- オ.貸借対照表項目

- (ケース1)簡便法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算しない方法)による処理
- 1. 実質持分比率
- A社、B社、C社の当期純利益をそれぞれA0、B0、C0とすれば、相互持合の影響を考慮した実質的な連結持分額A1、B1、C1は、それぞれ次の連立方程式を解くことにより計算することができる。
- A1=A0+B1×βA+C1×γA
- B1=B0+A1×αB+C1×γB
- C1=C0+A1×αC+B1×βC
- この連立方程式を解くと、次のようになる。ただし、分母はεとする。
- ε=1-(βA×αB+γB×βC+γA×αC)-(βA×γB×αC+γA×βC×αB)
- A1={A0×(1-γB×βC)+B0×(βA+γA×βC)+C0×(γA+βA×γB)}/ε
- B1={A0×(αB+γB×αC)+B0×(1-γA×αC)+C0×(γB+αB×γA)}/ε
- C1={A0×(αC+βC×αB)+B0×(βC+αC×βA)+C0×(1-αB×βA)}/ε
- 以上から、P社の各子会社に対する直接持分額と各子会社を経由した間接持分額の合計額(実質持分額)を、各子会社の利益剰余金に対するP社の実質的な持分比率を乗じて計算することができる。
- 各子会社に対するP社の連結持分額の合計額は、次のようになる。
- P1=A1×a+B1×b+C1×c
- =〔A0×{(1-γB×βC)×a+(αB+γB×αC)×b+(αC+βC×αB)×c}+B0×{(βA+γA×βC)×a+(1-γA×αC)×b+(βC+αC×βA)×c}+C0×{(γA+βA×γB)×a+(γB+αB×γA)×b+(1-αB×βA)×c}〕/ε
- そして、上記の算式と前提条件の持分比率を用いてA0、B0、C0のそれぞれに対する実質持分比率を求めると、次のようになる。

- 2. 連結修正仕訳
- (1) P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本金との相殺消去
- A社の期首の貸借対照表に基づき、P社及びB社所有のA社株式とA社の資本金とを相殺消去し、外部株主持分額(C社持分額を含む。)を非支配株主持分へ振り替える。

- (2) P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本金との相殺消去
- B社の期首の貸借対照表に基づき、P社及びA社所有のB社株式とB社の資本金とを相殺消去し、外部株主持分額(C社持分額を含む。)を非支配株主持分へ振り替える。

- (3) 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- A社及びB社の当期純利益のうち非支配株主持分額(直接持分額+間接持分額)を実質持分比率に基づき計算し、非支配株主持分へ振り替える。

- * 1,000×(1-0.0937)=906.3

- * 2,000×(1-0.0971)=1,805.8
- (4) 持分法による投資利益の計上
- C社は持分法適用会社となるため、C社当期純利益のうちP社に帰属する額(直接持分額+間接持分額)を実質持分比率に基づき計算し、C社株式(P社所有)を増額する。

- * 3,000×0.0644=193.2
- (ケース2)簡便法(株式の相互持合を無視して計算する方法)による処理
- 1. 実質持分比率
- 株式の相互持合が多数の会社間で行われている場合、株式の相互持合による影響を無視してP社の実質的な持分比率を計算することが認められることがある。
- 具体的には、以下のように親会社の持分比率とグループ外の外部株主の持分比率を用いて計算する。
- A0に対する実質持分比率:a/{a+(1-gA)}=10.00%
- B0に対する実質持分比率:b/{b+(1-gB)}=11.11%
- C0に対する実質持分比率:c/{c+(1-gC)}= 5.88%
- 上記の結果は、ケース1の結果と近似しているが、前提条件が変わると常にこのような結果になるとは限らないため、安易にこの方法によることのないよう留意が必要である。
- 2. 連結修正仕訳
- (1) 投資と資本金との相殺消去
- ケース1と同一のため省略する。
- (2) 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- A社及びB社の当期純利益のうち非支配株主持分額を実質持分比率に基づき計算し、非支配株主持分へ振り替える。

- * 1,000×(1-0.1000)=900.0

- * 2,000×(1-0.1111)=1,777.8
- (3) 持分法による投資利益の計上
- C社は持分法適用会社となるため、C社当期純利益のうちP社に帰属する額を実質持分比率に基づき計算し、C社株式(P社所有)を増額する。

- * 3,000×0.0588=176.4
- [設例5] 間接所有会社に債務超過会社がある場合の処理
- (ケース1)親会社→緊密者等20%、親会社→子会社30%、緊密者等→子会社30%、かつ子会社が債務超過の場合の処理
- <前提条件>
- ア.P社は期首にA社の株式を取得し、P社とA社は期首にB社の株式を取得した。
- イ.株式の所有関係は次のとおりである(A社は持分法適用会社、B社は連結子会社となる。)。
- ・ 親会社(P社)による緊密者等(A社)の持分比率 20%
- ・ 親会社(P社)による子会社(B社)の持分比率 30%
- ・ 緊密者等(A社)による子会社(B社)の持分比率 30%
- ウ.B社は当期純損失を計上し、債務超過となった。
- エ.A社とB社外部株主のB社損失の負担額は、それぞれ出資額(A社60、B社外部株主80)を限度とする。
- 1. 個別貸借対照表

- 2. 株式の所有関係と当期純利益の帰属図

- * 負担限度超過額
- A社負担限度超過額
- △300×0.3-△60=△30
- B社外部株主負担限度超過額
- △300×0.4-△80=△40
- 3. 連結修正仕訳
- (1) P社の投資(B社株式)とB社の資本金との相殺消去
- B社の期首の貸借対照表に基づき、P社所有のB社株式とB社の資本金とを相殺消去し、A社持分額及び外部株主持分額を非支配株主持分へ振り替える。

- (2) 非支配株主に帰属する当期純利益の計上
- B社当期純損失のうち非支配株主持分額(A社持分額+B社外部株主持分額)を非支配株主持分へ振り替える。ただし、非支配株主持分残高(出資額)を限度とする。

- * △60+△80=△140
- (3) 持分法による投資損失の計上
- A社株式に係る持分法による投資損失(直接持分額+間接持分額)を計上する。

- * 50×0.2+△60×0.2=10+△12=△2
- 4. 連結精算表(関連部分のみ抜粋)

- * 次表*5に同じ。
- 5. 連結貸借対照表(P社・B社)

- (ケース2)2社の子会社による株式の相互持合で、そのうち1社が債務超過の場合の処理
- <前提条件>
- ア.A社はB社株式50%を所有し、B社はA社株式40%を所有している。
- イ.P社はX0年4月1日にA社株式40%、B社株式40%をそれぞれ4,000、8,000で取得した。
- ウ.株式の所有関係は次のとおりである(A社及びB社とも連結子会社となる。)。
- ・ 親会社(P社)による子会社(A社)の持分比率 40%
- ・ 親会社(P社)による子会社(B社)の持分比率 40%
- ・ 子会社(A社)による子会社(B社)の持分比率 50%
- ・ 子会社(B社)による子会社(A社)の持分比率 40%
- エ.P社はX1年3月期の期首にA社株式とB社株式を取得しているが、本設例では、便宜上、期首の連結修正仕訳は省略した。
- オ.P社によるA社株式、B社株式取得後の持株関係図

- カ.貸借対照表項目(X1年3月31日)

- 1. 原則法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算する方法)による処理
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分

- ② 当期純利益部分

- *1 a/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *2 α×b/(1-α×β)=40%×40%/(100%-40%×50%)=20%
- *3 (1-a-α)/(1-α×β)=(100%-40%-40%)/(100%-40%×50%)=25%
- *4 (1-b-β)×α/(1-α×β)=(100%-40%-50%)×40%/(100%-40%×50%)=5%
- *5 b/(1-α×β)=40%/(100%-40%×50%)=50%
- *6 β×a/(1-α×β)=50%×40%/(100%-40%×50%)=25%
- *7 (1-b-β)/(1-α×β)=(100%-40%-50%)/(100%-40%×50%)=12.5%
- *8 (1-a-α)×β/(1-α×β)=(100%-40%-40%)×50%/(100%-40%×50%)=12.5%
- (2) 連結修正仕訳
- ① P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本との相殺消去
- A社のX1年3月期の貸借対照表及び損益計算書に基づき、A社株式とA社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行う。この場合、非支配株主に帰属する当期純利益及び非支配株主持分の計算に当たっては、A社とB社間の相互持合を調整した実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- *1 5,000③
- *2 △6,250⑧
- *3 2,000+5,000③+△6,250⑧=750
- ② P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本との相殺消去
- B社のX1年3月期の貸借対照表及び損益計算書に基づき、B社株式とB社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行う。この場合、非支配株主に帰属する当期純利益及び非支配株主持分の計算に当たっては、A社とB社との相互持合を調整した実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- *1 △6,250⑦
- *2 1,000④
- *3 2,000+△6,250⑦+1,000④=△3,250
- 上記の仕訳の結果、B社非支配株主持分がマイナス残高となるため、負担限度額のゼロ残高まで戻入れ処理を行う。

- 2. 簡便法(利益剰余金の実質的な帰属額を計算しない方法)による処理
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 当期純利益部分

- *1 (a+α×b)/(1-α×β)=(40%+40%×40%)/(100%-40%×50%)=70%
- *2 100%-70%=30%
- *3 (b+β×a)/(1-α×β)=(40%+50%×40%)/(100%-40%×50%)=75%
- *4 100%-75%=25%
- (2) 連結修正仕訳
- ① P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本との相殺消去
- A社のX1年3月期の貸借対照表及び損益計算書に基づき、A社株式とA社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行う。この場合、上記「1.原則法」と異なり、非支配株主に帰属する当期純利益の計算に当たっては、相互持合を調整していないA社の当期純利益を用い、非支配株主持分もA社当期純利益に対する実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- *1 6,000⑩
- *2 2,000+6,000⑩=8,000
- ② P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本との相殺消去
- B社のX1年3月期の貸借対照表及び損益計算書に基づき、B社株式とB社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行う。この場合、上記「1.原則法」と異なり、非支配株主に帰属する当期純利益の計算に当たっては、相互持合を調整していないB社の当期純利益を用い、非支配株主持分もB社当期純利益に対する実質的な持分額(直接持分額+間接持分額)を用いる。

- *1 △12,500⑫
- *2 2,000+△12,500⑫=△10,500
- 上記の仕訳の結果、B社非支配株主持分がマイナス残高となるため、負担限度額のゼロ残高まで戻入れ処理を行う。

- 3. 簡便法(株式の相互持合を無視して計算する方法)による処理
- (1) 実質持分比率及び連結持分額
- ① 資本金部分
- 上記「1.原則法」と同一のため省略する。
- ② 当期純利益部分

- *1 a/(1-α)=40%/(100%-40%)=66.7%
- *2 100%-66.7%=33.3%
- *3 b/(1-β)=40%/(100%-50%)=80%
- *4 100%-80%=20%
- (2) 連結修正仕訳
- ① P社及びB社の投資(A社株式)とA社の資本との相殺消去
- A社のX1年3月期の貸借対照表及び損益計算書に基づき、A社株式とA社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行う。この場合、上記「2.簡便法」と同様に、非支配株主に帰属する当期純利益の計算に当たっては、相互持合を調整していないA社の当期純利益を用いる。

- *1 6,660⑭
- *2 2,000+6,660⑭=8,660
- ② P社及びA社の投資(B社株式)とB社の資本との相殺消去
- B社のX1年3月期の貸借対照表及び損益計算書に基づき、B社株式とB社の資本との相殺消去及び非支配株主持分への振替を行う。この場合、上記「2.簡便法」と同様に、非支配株主に帰属する当期純利益の計算に当たっては、相互持合を調整していないB社の当期純利益を用いる。

- *1 △10,000⑯
- *2 2,000+△10,000⑯=△8,000
- 上記の仕訳の結果、B社非支配株主持分がマイナス残高となるため、負担限度額のゼロ残高まで戻入れ処理を行う。

- 以 上